【解説】個人再生でペアローンの家を残すために必要な条件とは?|横濱つきあかり法務事務所
「ペアローンで購入した家を残したまま、個人再生はできますか?」
このようなご相談を、当事務所では多くいただいています。
結論から言うと、ペアローンの場合、通常の住宅ローンよりも条件が厳しくなるため、注意が必要です。
今回は、ペアローンを利用している方が個人再生で家を残すためのポイントについて、分かりやすく解説します。
■ ペアローンとは?
ペアローンとは、夫婦やパートナーがそれぞれ住宅ローンを組み、1つの住宅を購入する方法です。
多くの場合、
- 夫:自分の借入分のローン
- 妻:自分の借入分のローン
それぞれに対して、住宅全体に抵当権が設定されます。
この仕組みが、個人再生では大きな問題になることがあります。
■ 事例紹介:住宅ローンは払えているのに家を残せないケース
実際にあったご相談事例をご紹介します。
相談者の方は、奥様と10年前にペアローンで住宅を購入しました。
現在も住宅ローンは滞りなく支払っていましたが、他の借金が増え、返済が困難になってしまいました。
「借金は整理したいけれど、家だけは残したい」
ということで、個人再生を検討されていました。
■ 住宅を残すための個人再生の基本条件
住宅ローン特則を使って家を残すためには、主に次の条件を満たす必要があります。
① 住宅ローン以外の借金の担保になっていないこと
② 他人の借金を担保する抵当権がついていないこと
この2つが非常に重要です。
■ ペアローンが問題になる理由
ペアローンの場合、多くのケースで次のようになっています。
- 夫の持分にも、妻のローンの担保がついている
- 妻の持分にも、夫のローンの担保がついている
つまり、
👉 お互いの借金を担保し合っている状態
になっているのです。
これは、先ほどの条件②
「他の債務者の債務を担保していないこと」
に違反してしまいます。
そのため、原則として…
👉 夫だけの個人再生では、家を残せない
という結論になります。
■ 原則的な解決方法:夫婦そろって個人再生
ペアローンで家を残すための基本的な方法は、
✔ 夫婦そろって個人再生を申し立てること
です。
両方が個人再生をすることで、
- 抵当権の問題が解消される
- 住宅ローン特則を使える可能性が高まる
というメリットがあります。
ただし、
「配偶者には借金がないのに、一緒に個人再生をするのは不安…」
と感じる方も少なくありません。
■ 例外的に、1人だけで認められる場合もある
裁判所によっては、
- 収入状況
- 家計管理の状況
- ローン返済の実態
- 今後の返済見込み
などを総合的に判断して、
👉 夫だけの個人再生でもOK
と認めるケースもあります。
ただし、これは誰でも認められるわけではなく、かなり慎重な判断が必要です。
専門家による事前の検討が不可欠になります。
■ ペアローン×個人再生は「事前相談」が最重要
ペアローンが関係する個人再生は、
- 抵当権の構造
- 持分割合
- 契約内容
- 金融機関の対応
などによって、結果が大きく変わります。
自己判断で進めてしまうと、
❌ 家を失ってしまう
❌ 手続きがやり直しになる
❌ 想定外の負担が発生する
といったリスクもあります。
■ まとめ:ペアローンで家を守るために
ペアローン利用中の方が個人再生で家を残すには、
✔ 原則は「夫婦同時申立て」
✔ 単独申立ては例外的
✔ 事前の専門的チェックが必須
となります。
「うちはどうなんだろう?」と少しでも不安がある方は、早めのご相談が大切です。
当事務所では、住宅ローン・ペアローン・個人再生に関するご相談を多数取り扱っております。
状況に合わせた最適な解決方法をご提案いたしますので、お気軽にお問い合わせください。

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