住宅ローンは払えているけどカードローンが苦しい方へ|個人再生で家を残せる可能性
住宅ローンは何とか払えている。
でも、カードローンやリボ払い、消費者金融の返済が苦しい。
このような状況で悩んでいる方は少なくありません。
「家だけは手放したくない」
「自己破産は避けたい」
「住宅ローン以外の借金を何とかしたい」
「任意整理では月々の返済が重すぎる」
このような方は、個人再生によって住宅を残しながら借金を大きく減らせる可能性があります。
結論からいうと、住宅ローンを払い続けられる収入があり、カードローンやクレジットカードの返済だけが苦しい場合は、自己破産の前に個人再生を検討する価値があります。
ただし、個人再生は誰でも使える手続きではありません。
住宅ローンの状況、借金総額、収入、家計、財産、滞納の有無によって判断が変わります。
この記事では、住宅ローンは払えているがカードローンが苦しい方に向けて、個人再生で家を残せる可能性、注意点、司法書士に相談するメリットをわかりやすく解説します。
住宅ローンは払えているのにカードローンが苦しい状態とは
住宅ローンの返済は優先しているものの、カードローンやクレジットカードの返済が重くなっている状態です。
たとえば、次のようなケースです。
・住宅ローンは毎月遅れずに払っている
・カードローンが200万円から500万円ある
・リボ払いの残高がなかなか減らない
・給料が入っても返済でほとんどなくなる
・ボーナスを返済に使っても完済の目途が立たない
・家族に借金を知られたくない
・家だけは絶対に残したい
このような方は、無職で返済不能というより、収入はあるが借金の返済額が大きすぎる状態です。
つまり、生活再建の方法を早めに考えれば、選べる手続きが残っている可能性があります。
特に、住宅ローンを今後も払っていける収入がある方は、個人再生が有力な選択肢になることがあります。
住宅ローンがある人には自己破産は向いていないことが多い
借金問題というと、自己破産を思い浮かべる方も多いと思います。
しかし、住宅ローンが残っている自宅を所有している場合、自己破産をすると自宅を残すことは基本的に難しくなります。
自己破産は、借金の返済義務を免除してもらうことを目指す手続きです。
その一方で、一定の財産は処分の対象になります。
住宅ローンが残っている自宅は、住宅ローン債権者の担保にもなっています。
そのため、自己破産をすると、自宅を手放す方向で進む可能性が高くなります。
「家を守りたい」
「家族の生活環境を変えたくない」
「子どもの学校を変えたくない」
「住宅ローンは今後も払える」
このような方は、自己破産の前に個人再生を検討すべきです。
個人再生とは
個人再生とは、裁判所を通じて借金を大きく減額し、原則3年程度で分割返済していく手続きです。
自己破産のように借金の返済義務をすべて免除してもらう手続きではありません。
しかし、任意整理よりも大きく返済額を減らせる可能性があります。
個人再生の大きな特徴
個人再生の特徴は、主に次の3つです。
・借金を大きく減額できる可能性がある
・原則3年程度で分割返済する
・住宅ローン特則を使えば、家を残せる可能性がある
特に住宅ローンがある方にとって重要なのが、住宅ローン特則です。
正式には、住宅資金特別条項といいます。
この制度を利用できる場合、住宅ローンはこれまでどおり支払いながら、カードローンやクレジットカードなどの借金を個人再生の対象にできます。
住宅ローン特則とは
住宅ローン特則とは、個人再生の中で住宅ローンを特別に扱う制度です。
簡単にいうと、住宅ローンはそのまま支払い続け、住宅ローン以外の借金を減額するための仕組みです。
住宅ローンは減額されない
ここで注意したいのは、住宅ローンそのものが減額されるわけではないという点です。
住宅ローンは、原則として今後も支払い続ける必要があります。
一方で、カードローン、消費者金融、クレジットカード、リボ払いなどの借金については、個人再生によって減額される可能性があります。
そのため、住宅ローンは払えているが、その他の借金が苦しい方に向いている制度です。
家を残せる可能性がある
住宅ローン特則を使える場合、住宅ローンの支払いを続けながら、自宅を残せる可能性があります。
これは、住宅ローンを抱える会社員や公務員、自営業者の方にとって大きなメリットです。
「家を手放さずに借金を整理したい」
「住宅ローン以外の返済を軽くしたい」
「家族に大きな生活変化を与えたくない」
このような方は、個人再生を早めに検討する価値があります。
個人再生が向いている人
住宅ローンがある方の中でも、個人再生が向いているのは次のような方です。
住宅ローン自体は今後も遅れずに払える人
個人再生で家を残すには、住宅ローンの支払いを続けることが前提です。
そのため、住宅ローンを今後も支払える収入があることが重要です。
たとえば、会社員、公務員、安定収入のある自営業者などは、個人再生を検討しやすい傾向があります。
カードローンやリボ払いの負担が重い人
住宅ローン以外の返済が重く、家計を圧迫している方も個人再生を検討すべきです。
たとえば、毎月の返済が次のような状態です。
・住宅ローン 10万円
・カードローン返済 6万円
・リボ払い 4万円
・消費者金融 3万円
このように、住宅ローン以外の返済だけで毎月10万円以上になっている場合、自力返済はかなり苦しい状態です。
個人再生により住宅ローン以外の借金を減額できれば、家計を立て直せる可能性があります。
任意整理では返済額が重すぎる人
任意整理は、将来利息のカットや返済期間の見直しを目指す手続きです。
ただし、基本的には元金を返済していく手続きです。
借金が300万円、500万円、800万円とある場合、任意整理では月々の返済額が高くなりすぎることがあります。
たとえば、借金300万円を3年で返す場合は月約8万円の返済が必要です。
住宅ローンも払いながら、この金額を返すのは簡単ではありません。
そのため、任意整理では厳しいが、自己破産は避けたい方に個人再生が向いています。
個人再生でどれくらい借金が減る可能性がある?
個人再生でどれくらい借金が減るかは、借金総額、財産額、収入、手続きの種類によって変わります。
ここでは、一般的なイメージを説明します。
借金300万円の場合
住宅ローン以外の借金が300万円の場合、個人再生では返済総額が100万円程度になる可能性があります。
100万円を3年で返済する場合、月々の返済額は約2万8,000円です。
任意整理で300万円を3年返済する場合は月8万円程度が必要になるため、個人再生の方が現実的な解決方法と言えます。
借金500万円の場合
住宅ローン以外の借金が500万円の場合も、返済総額が100万円程度になる可能性があります。
月々の返済目安は、3年返済で約2万8,000円です。
ただし、財産が多い場合や退職金見込額がある場合は、返済額が増えることがあります。
借金800万円の場合
住宅ローン以外の借金が800万円の場合、返済総額が160万円程度になる可能性があります。
3年で返済する場合、月々約4万5,000円が目安です。
このように、個人再生では借金額によって返済額が変わります。
実際の返済額は、財産状況や収入によって変わるため、個別に確認する必要があります。
個人再生で家を残せないケースもある
個人再生は、住宅ローンがある方にとって有力な手続きです。
しかし、必ず家を残せるわけではありません。
住宅ローンの滞納が長い場合
住宅ローンの滞納が長く続いている場合は注意が必要です。
すでに保証会社による代位弁済が行われていたり、競売手続きが進んでいたりすると、対応が難しくなることがあります。
住宅ローンが遅れそうな段階で、早めに相談することが大切です。
住宅ローン以外の担保が付いている場合
住宅ローン以外の借金のために、自宅に担保が付いている場合は、住宅ローン特則が使えないことがあります。
たとえば、事業資金の借入れや不動産担保ローンなどが自宅に設定されている場合です。
この場合は、個人再生で家を残せるか慎重な判断が必要です。
収入が不安定な場合
個人再生は、減額された借金を原則3年程度で返済していく手続きです。
そのため、継続した収入が必要です。
転職直後、休職中、収入の変動が大きい自営業者の方は、返済計画を立てられるかどうかを確認する必要があります。
住宅ローンを今後払えない場合
個人再生で住宅ローン以外の借金が減っても、住宅ローン自体は残ります。
そのため、住宅ローンそのものがすでに家計を圧迫している場合は、家を残すことが最善とは限りません。
大切なのは、家を残すことだけではありません。
家を残した後も、生活が続けられるかどうかです。
相談が遅れると家を残す選択肢が減ることがある
住宅ローンがある方は、相談のタイミングがとても重要です。
まだ住宅ローンを支払えている段階であれば、個人再生を含めた選択肢を検討しやすくなります。
しかし、住宅ローンの滞納が続いたり、カードローンの滞納から裁判や差押えに進んだりすると、対応が急ぎになります。
特に、給料差押えが起きると、勤務先に借金問題を知られる可能性があります。
また、家計がさらに悪化すると、手続き費用を分割で支払う余裕もなくなることがあります。
そのため、次のような状態なら早めに相談してください。
・住宅ローンは払っているが、カード返済が限界
・返済後に生活費が残らない
・ボーナス返済に頼っている
・借金返済のために新たな借入れをしている
・住宅ローンの支払いも遅れそう
・家を残せる方法があるか知りたい
「まだ滞納していないから大丈夫」と考えるより、滞納前に動くことが大切です。
個人再生を検討する前に整理しておくこと
相談前に、次の情報を整理しておくとスムーズです。
借金の総額
カードローン、消費者金融、クレジットカード、リボ払い、銀行ローンなど、住宅ローン以外の借金をすべて確認します。
借入先ごとの残高、毎月の返済額、滞納の有無をメモしておきましょう。
住宅ローンの内容
住宅ローンについては、次の点を確認します。
・住宅ローン残高
・毎月の返済額
・ボーナス払いの有無
・滞納の有無
・保証会社から通知が来ていないか
・不動産に他の担保が付いていないか
この情報は、個人再生で家を残せるかを判断するうえで重要です。
毎月の収入と支出
個人再生では、今後の返済計画を立てる必要があります。
そのため、毎月の手取り収入、住宅ローン、食費、光熱費、通信費、保険料、教育費、車の維持費などを整理しておきましょう。
「いくら返したいか」ではなく、
実際にいくらなら無理なく返せるか
が重要です。
司法書士に相談するメリット
住宅ローンがある借金問題は、自分だけで判断するのが難しい分野です。
司法書士に相談することで、次のような点を確認できます。
・個人再生で家を残せる可能性があるか
・住宅ローン特則を使える可能性があるか
・任意整理で済む可能性があるか
・自己破産を検討すべき状態か
・毎月いくら返済する計画になりそうか
・手続き費用を分割で支払えるか
・家族や勤務先に知られるリスクはあるか
特に、住宅ローンを支払えている方は、まだ生活再建の選択肢が残っている可能性があります。
家を残したい方ほど、早めに相談することが重要です。
司法書士は、借金の状況や家計、住宅ローンの内容を確認したうえで、任意整理・個人再生・自己破産の中から現実的な方法を一緒に整理できます。
よくある質問
住宅ローンがあっても個人再生できますか?
住宅ローンがあっても、個人再生を利用できる可能性があります。
住宅ローン特則を使える場合は、住宅ローンを支払い続けながら、住宅ローン以外の借金を整理できる可能性があります。
ただし、利用には条件があります。
住宅ローンの内容や担保の状況を確認する必要があります。
個人再生をすると住宅ローンも減りますか?
原則として、住宅ローンは減額されません。
住宅ローンはこれまでどおり支払い続けることになります。
一方で、カードローンやクレジットカードなど、住宅ローン以外の借金については減額される可能性があります。
家族に内緒で個人再生できますか?
個人再生は裁判所を使う手続きです。
家計資料や収入資料、不動産資料などが必要になるため、家族に完全に内緒で進めることは難しい場合があります。
ただし、状況によって対応方法は変わります。
家族にどこまで説明すべきか悩んでいる方も、まずは相談してください。
住宅ローンを少し滞納しています。まだ間に合いますか?
滞納状況によります。
早い段階であれば、対応できる可能性があります。
ただし、滞納が長くなり、保証会社の代位弁済や競売手続きが進むと、家を残すことが難しくなることがあります。
住宅ローンの滞納がある場合は、すぐに相談してください。
任意整理と個人再生はどちらがよいですか?
借金額、毎月の返済可能額、住宅ローンの有無によって変わります。
借金額が比較的少なく、3年程度で分割返済できる場合は任意整理を検討できます。
しかし、住宅ローン以外の借金が大きく、任意整理では返済額が重すぎる場合は、個人再生が向いている可能性があります。
まとめ
住宅ローンは払えているが、カードローンやリボ払いの返済が苦しい方は、個人再生を検討する価値があります。
個人再生では、住宅ローン特則を使える場合、住宅ローンを支払い続けながら、住宅ローン以外の借金を大きく減らせる可能性があります。
ただし、必ず家を残せるわけではありません。
住宅ローンの滞納状況、担保の内容、収入、財産、家計状況によって判断が変わります。
大切なのは、住宅ローンを払えているうちに相談することです。
カードローンの返済で生活が苦しい方、ボーナス返済に頼っている方、家を残したまま借金を整理したい方は、早めに専門家へ相談してください。
住宅ローンは払えているけれど、カードローンやリボ払いの返済が苦しい方へ。
横濱つきあかり法務事務所では、借金問題について無料相談を受け付けています。
「家を残せる可能性があるか知りたい」
「個人再生が使えるか確認したい」
「任意整理では返済が厳しい」
「自己破産は避けたい」
このような段階でも相談できます。
現在仕事をしていて収入がある方は、手続き費用を分割で支払いながら生活を立て直せる可能性があります。
家を残す選択肢があるか、まずは一度確認してみてください。
🖋この記事の監修者
司法書士・行政書士 小林信之介
横濱つきあかり法務事務所
借金問題(債務整理)・相続手続きなどを中心に対応しています。





