任意整理の返済期間は何年?3年・5年の返済額と長期分割の注意点を司法書士が解説

「任意整理をすると、借金は何年で返すことになるのだろう」

「3年払いでは毎月の返済額が高いので、5年払いにできないか」

「返済期間を長くすれば、任意整理で解決できるのだろうか」

このような疑問はありませんか。

結論からいうと、任意整理後の返済期間は3年程度、つまり36回払いが一つの目安です。ただし、借金額や毎月の返済可能額、債権者の方針などによっては、5年程度の60回払いで合意できる場合もあります。

ただし、返済期間は債権者との話し合いで決まるため、希望すれば必ず5年払いになるわけではありません。

この記事では、返済期間の決まり方、3年・5年の返済額、長期分割の注意点を司法書士が解説します。

この記事でわかること

  • 任意整理後の一般的な返済期間
  • 3年・4年・5年で毎月の返済額がどう変わるか
  • 5年・60回払いが必ず認められるとは限らない理由
  • 長期分割にする前に確認したい注意点
  • 5年でも返済が難しい場合の解決方法

任意整理の返済期間は3年程度が一つの目安

任意整理は、裁判所を利用せず、カード会社や消費者金融などの債権者と返済条件を話し合う手続きです。

一般的には、将来利息の減免を求め、合意した金額を3年程度で分割返済する内容を提案します。

3年で返す場合は36回払いです。

ただし、法律で一律に3年と決められているわけではありません。返済可能額や債権者の方針によって、4年・48回や5年・60回で合意するケースもあります。

一方、長期分割に応じない債権者もいます。そのため、希望だけでなく、合意できる期間で返済計画を立てる必要があります。

借金240万円を3年・4年・5年で返す場合の比較

返済期間によって、毎月の返済額がどの程度変わるのかを見てみましょう。

任意整理の対象となる借金が合計240万円で、将来利息が付かず、毎月均等に返済できた場合の単純な試算です。

返済期間返済回数毎月の返済額支払総額
3年36回約66,700円2,400,000円
4年48回50,000円2,400,000円
5年60回40,000円2,400,000円

3年払いから5年払いになると、この例では毎月の返済額が約26,700円下がります。

ただし、将来利息が必ず全額免除されるとは限りません。経過利息や遅延損害金が加わることもあり、実際の金額は和解条件によって異なります。

また、複数社を任意整理した場合、債権者ごとに返済回数や支払終了時期が異なることもあります。

任意整理の返済期間を左右する5つの要素

1.債権者ごとの借金残高

借金残高が大きいほど、短期間で返すための月額も高くなります。生活費を支払った後の金額では3年返済が難しい場合、より長い期間を検討します。

2.債権者の方針

60回払いに応じるか、将来利息をどの程度減免するかなどの方針は、債権者によって異なります。別の債権者と同じ条件になるとは限りません。

3.取引期間や返済状況

契約して間もない借入れや、ほとんど返済していない借入れでは、希望する分割回数での合意が難しいことがあります。

延滞期間や直近の利用状況なども確認したうえで、現実的な提案を考える必要があります。

4.毎月継続して用意できる金額

返済期間を決めるうえで重要なのは、今月だけ払える金額ではなく、完済まで毎月払い続けられる金額です。

残業代やボーナスをすべて返済に回す前提では、収入が減ったときに支払いが難しくなります。固定給を中心に考え、税金、車検、医療費などの不定期な支出も月割りで見込んでおきましょう。

5.返済期間中の生活の見通し

返済中には、転職、退職、子どもの進学などが起こる可能性があります。数年先まで返済を続けられるかも確認しましょう。

5年・60回払いにすれば安心とは限らない

長期分割は毎月の負担を下げられますが、次の注意点があります。

60回払いが必ず認められるわけではない

5年払いは、債権者の同意を得て初めて成立します。

最初から60回払いを前提に家計を組むのではなく、36回や48回になった場合も支払えるか確認する必要があります。

完済まで家計管理を続ける期間が長くなる

5年払いでは、3年払いより2年間長く返済を続けます。

返済額とは別に、急な収入減や出費に備える生活予備費も確保しましょう。

支払いが遅れると和解条件へ影響することがある

和解書には、一定回数以上支払いを怠ると残額の一括請求や遅延損害金の対象になる旨が定められることがあります。

支払いが難しいと分かったら、放置せず早めに依頼した司法書士などへ連絡してください。

完済まで新たな借入れに頼らない生活が必要になる

任意整理後は、新たなローンやカードの審査へ影響する可能性があります。カードへ頼らず生活できる家計を作ることが大切です。

3年では難しく、5年なら返せる場合の考え方

3年では負担が大きくても、5年程度なら無理なく完済できる場合は、任意整理を検討する余地があります。ただし、返済可能額を使い切る計画は避けましょう。

毎月4万円を用意できても、返済額が4万円ちょうどでは急な通院や家電の故障に対応できません。

家計を確認するときは、次の順番で考えます。

  1. 手取り収入を確認する
  2. 家賃、光熱費、食費、保険料などの生活費を差し引く
  3. 税金、車検、医療費など不定期な支出を月割りにする
  4. 生活予備費を確保する
  5. 残った金額の範囲で返済額を決める

借入先や借金総額だけでなく、収入と生活費から継続できる返済額を確認することが大切です。

5年に延ばしても返済が難しい場合

将来利息を付けず60回で返す計算をしても、毎月の返済可能額を超える場合は、任意整理にこだわらないことが大切です。

たとえば、借金300万円を60回で均等に返す場合、将来利息を考慮しない単純計算でも月額は5万円です。家計から継続して用意できる金額が3万円が限界であれば、任意整理では計画が成り立ちにくいと考えられます。

安定した収入があるものの、任意整理では返済額が高すぎる方は、個人再生によって借金を減額し、原則3年間で返済する方法を検討できる場合があります。

収入から返済に回せるお金がほとんどない場合は、自己破産も含めて比較する必要があります。

そのため、借金額、財産、収入、生活費を踏まえ、完済まで続けられる解決方法を選びましょう。

相談前に確認しておきたい資料

任意整理後の返済期間を検討するため、次の資料を分かる範囲で用意すると、相談がスムーズです。

  • 借入先ごとの残高と毎月の返済額
  • クレジットカードの利用明細
  • 直近2〜3か月分の給与明細
  • 家賃や住宅ローンなど毎月の生活費
  • ボーナスの有無と金額
  • 今後予定している大きな支出

すべての資料がそろっていなくても相談できます。

借入先や総額が分からない場合は、現在分かる範囲から整理し、必要に応じて信用情報の確認方法をご案内します。

任意整理の返済期間を司法書士へ相談するメリット

司法書士へ相談すると、借入先ごとの残高や取引状況を整理し、返済期間と毎月の返済額を試算できます。

任意整理だけでなく、個人再生や自己破産も比較できます。

横濱つきあかり法務事務所の借金問題相談は無料です。任意整理の費用は、債権者1社につき56,500円(税込)で、分割払いにも対応しています。

相談時に依頼を決める必要はありません。延滞前でも、何年で返せるか確認できます。

よくある質問

任意整理は必ず3年で返済するのですか?

いいえ、法律で一律に3年と決められているわけではありません。3年・36回が一つの目安ですが、借金額、返済可能額、債権者(借入先)の方針などによっては4年・48回や5年・60回で合意できる場合があります。

任意整理で5年・60回払いにできますか?

債権者が同意すれば、5年・60回払いで和解できる可能性があります。ただし、すべての債権者が応じるとは限らず、取引期間や返済状況などによって条件は異なります。

5年を超える長期分割もできますか?

債権者や個別事情によっては、5年を超える提案が検討されることもあります。しかし、長期化するほど合意のハードルや返済途中のリスクが高くなり、必ず認められるものではありません。5年でも返済が難しい場合は、個人再生なども比較することが大切です。

任意整理の和解後に返済期間を変更できますか?

一度成立した和解条件を、本人の希望だけで変更することはできません。収入減などで返済が難しくなった場合は、債権者との再交渉や、個人再生・自己破産への変更を検討することがあります。支払いを放置する前に相談してください。

余裕ができたら繰り上げ返済できますか?

可能な場合もありますが、和解書をもとに債権者へ返済額や返済日について相談をする必要があります。生活予備費まで使い切る前に相談しましょう。

まとめ|返済期間よりも完済まで続けられるかが重要

任意整理後の返済期間は3年・36回が一つの目安ですが、債権者との交渉によっては5年・60回程度で合意できる場合があります。

返済期間を長くすると毎月の負担は下がります。一方で、60回払いが必ず認められるわけではなく、完済までの家計管理も長く続きます。

大切なのは、生活費も確保し、無理なく払い続けられる条件を選ぶことです。

5年に延ばしても返済が難しい場合は、個人再生や自己破産を含めて比較した方がよい可能性があります。

任意整理後の返済期間・毎月の返済額をご相談ください

「3年では払えないが、5年なら返せそう」

「自分の借金が毎月いくらになるのか知りたい」

「任意整理と個人再生のどちらが合うか確認したい」

このような段階でもご相談いただけます。

横濱つきあかり法務事務所では、司法書士が借入状況と家計を確認し、返済期間ごとの月の返済金額と、生活を立て直せる手続きの選択肢をご案内します。

借金問題の相談は無料です。返済が遅れる前でも、LINE・電話・お問い合わせフォームからお気軽にご相談ください。

🖋この記事の監修者
司法書士・行政書士 小林信之介
横濱つきあかり法務事務所
借金問題(債務整理)・相続手続きなどを中心に対応しています。

\ 最新情報をチェック /