月3万円なら払える…は危険?個人再生で失敗しないための「家計収支」の落とし穴|司法書士が解説

「借金を大幅に減額できれば、月々3万円くらいなら無理なく払えるはず」

そう考えて個人再生を検討されている方は多いでしょう。しかし、ここに大きな「落とし穴」があります。

実は、個人再生ができるかどうかを裁判所が判断する際、あなたの「ボーナス」や「貯金」は原則として返済能力のメインとはみなされません。

1 結論:月々の「手取り給与」だけで返済できるかが成否を分ける

結論から申し上げます。個人再生を成功させるためには、「ボーナスを除いた毎月の手取り収入」から「毎月の生活費」を引いた余剰金が、再生計画の支払額を上回っていることが絶対条件に近いといえます。

たとえ年収が高くても、ボーナス頼みの家計構造になっている場合、裁判所から「履行テスト(支払いのトレーニング)」の段階で「支払い能力不足」と判断され、手続きが失敗(棄却・廃止)に終わるリスクがあるのです。


2 この記事でわかること

この記事を最後まで読むことで、以下のポイントが明確になります。

  • 個人再生における「支払い能力」の本当の定義
  • なぜ「ボーナス合算」で計算してはいけないのか
  • 家計収支のシミュレーション方法
  • 失敗を未然に防ぎ、確実に借金を減らすための対策

3 状況の説明:よくある「勘違い」のシミュレーション

具体例として、ある相談者Aさんのケースを見てみましょう。

Aさんの経済状況

  • 月々の手取り給与: 25万円
  • 月々の生活費(支出): 23万円
  • ボーナス(年2回合計): 60万円(月換算で5万円)
  • 現在の借金返済: 月10万円(限界に達している)

Aさんは、個人再生を利用して借金を大幅に減額し、「月々3万円」の返済になれば解決できると考えました。

Aさんの計算

「手取り25万円 + ボーナス月割り5万円 = 月収30万円。そこから生活費23万円を引けば、毎月7万円残る。 だから3万円の返済なんて余裕だ!」

しかし、この考え方が「落とし穴」です。

裁判所が重視するのは、あくまで「毎月の経常的な収支」です。Aさんの場合、月々の給与25万円から支出23万円を引くと、手元に残るのは「2万円」しかありません。これでは、目標とする3万円の返済に1万円足りないことになります。


4 放置するとどうなるか:取り返しのつかない事態に

「今はまだボーナスで補填できているから大丈夫」と、無理な返済を続けたり、甘い見通しで放置したりすると、以下のようなリスクに直面します。

① 突然の一括請求と差し押さえ

返済が滞ると、債権者(銀行やカード会社)から残金の一括請求が届きます。さらに放置すれば、給与や銀行口座が差し押さえられ、生活の基盤が崩壊します。

② 手続きの「棄却・廃止」による費用の無駄

無理な計画で個人再生を申し立てた場合、裁判所から「再生計画を遂行する見込みがない」と判断されます。そうなると、それまでにかかった弁護士・司法書士費用や、裁判所への予納金が無駄になってしまいます。

③ 住宅を手放すリスク

住宅ローン特則を利用して家を守ろうとしている場合、個人再生に失敗すれば住宅ローンの支払いも立ち行かなくなり、最悪の場合はマイホームを競売にかけられる恐れがあります。


5 解決方法:正しい収支把握と最適な債務整理の選択

個人再生を確実に成功させる、あるいは借金問題を根本解決するためには、以下のステップを踏む必要があります。

ステップ1:毎月の「純粋な」余剰金を算出する

ボーナスはあくまで「予備の資金」と考えましょう。冠婚葬祭や急な病気、家電の故障などの突発的な支出に備えるためのものであり、返済の原資に組み込むのは危険です。

まずは、「毎月の手取り給与 ー 毎月の平均支出 = 〇〇円」を正確に算出してください。

ステップ2:返済額が余剰金に収まるか確認する

個人再生後の返済額(原則3年間、特別な事情があれば5年間)が、ステップ1で出した金額に収まっているかを確認します。

  • 収まっている場合: 個人再生が有力な選択肢です。
  • 収まらない場合: 生活費の見直し(固定費の削減)をするか、あるいは他の債務整理(自己破産など)を検討する必要があります。

ステップ3:他の債務整理との比較

状況によっては、個人再生以外の方法が適している場合もあります。

手続きメリットデメリット
任意整理将来利息をカットし、元本のみを分割払いにする。裁判所を通さない。減額幅が個人再生より小さい。
個人再生借金を大幅(最大5分の1〜10分の1)に減額。家を残せる。手続きが複雑。厳しい収支チェックがある。
自己破産借金の返済義務がすべて免除される。財産(家や高額な車)を処分する必要がある。

6 司法書士に相談するメリット

「自分の家計で個人再生ができるのか?」という判断は、専門知識がないと非常に困難です。司法書士に相談することで、以下のメリットが得られます。

① 精度の高い家計シミュレーション

私たちは数多くの家計簿をチェックしてきたプロです。裁判所が厳しくチェックするポイントを熟知しているため、「これなら通る」「これでは危ない」という判断を事前に行い、改善案を提示できます。

② 債権者からの督促が即座に止まる

正式なご依頼後に「受任通知」を送付することで、金融機関からの直接の督促や取り立てがストップします。精神的な平穏を取り戻した状態で、落ち着いて手続きを進められます。

③ 最適な手続きの提案

「家を残したい」「家族に内緒にしたい」といった個別の事情を考慮し、個人再生、任意整理、自己破産の中から、あなたの人生にとって最もメリットが大きい方法をアドバイスします。


7 よくある質問

Q. ボーナスを返済に充てると主張しても、裁判所は認めてくれませんか?

A. 絶対に認められないわけではありませんが、非常に厳しく判断されます。ボーナスは企業の業績によって変動する不確実なものだからです。安定した継続的な返済能力を証明するには、月々の給与での収支が重視されます。

Q. ギャンブルや浪費が原因でも個人再生はできますか?

A. 可能です。自己破産には「免責不許可事由」という制限がありますが、個人再生にはそれがありません。ただし、反省の態度や家計の立て直し状況は厳しくチェックされます。

Q. 家族にバレずに手続きできますか?

A. 司法書士には守秘義務がありますので、当事務所からご家族に連絡することはありません。ただし、同居のご家族に家計簿の作成を協力してもらう必要がある場合、協力なしで進めるのは難しいケースもあります。


8 まとめ

個人再生は、借金を大幅に減らして人生を再建できる強力な手続きです。しかし、「月3万円ならなんとかなる」という主観的な思い込みだけで進めると、裁判所の厳しい収支チェックで立ち往生してしまう可能性があります。

大切なのは、「現実的な家計の収支」に基づいた計画を立てることです。
動画でも説明していますのでご覧ください。

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